相続税の一般的な計算方法

相続税の計算方法

それでは相続税の計算式を紹介します。

① 被相続人の財産総額から非課税財産及び債務・葬式費用を差し引いて、相続税の課税対象価額を算出します
② 相続税の課税対象価額から基礎控除を差し引きます
③ ②の金額を法定相続分で按分し、相続人ごとの課税対象価額を算出します
④ 相続人ごとの課税対象価額から相続税の額を算出します
⑤ ④の金額を合計し、相続税の総額を算出します
⑥ ⑤の金額から、各相続人の相続分に応じた相続税額を算出します
⑦ 税額控除を計算します
⑧ 納付税額を算出します

具体例をあげて相続税を計算してみましょう。
相続人・・・・・・・妻と子Aと子B
被相続人の財産・・・2億円
非課税財産・・・・・1,000万円
葬式費用・債務・・・1,000万円 とします。
① 正味の相続財産額を出します。
2億円-1,000万円-1,000万円=1億8,000万円
② 課税価額を計算します。
1億8,000万円ー(5,000万円+1,000万円×3人)=1億円
③ 法定相続分で按分します。
妻1億円×1/2=5、000万円
各子1億円×1/2×1/2=2,500万円
④ ③の金額に基づいて相続税の総額を計算します。
妻5,000万円×20%-200万円=800万円
各子2,500万円×15%-50万円=325万円
⑤ 相続税の総額を算出します。
800万円+325万円×2人=1,450万円
⑥ 各相続人の相続税額を算出します。
妻1,450万円×9,000万円÷1億8,000万円=725万円
各子1,450万円×4,500万円÷1億8,000万円=362.5万円
⑦ 税額控除を計算します。
妻1億6,000万円以下なので全額控除
各子には控除なし
⑧ 納付税額を計算します。
子A、Bともに362.5万円ずつ納税することになります。


相続税の速算表


相続税を計算する場合は速算表を使います。上の例でも使っています。
法定相続分に分けた額税  率速算控除額
1,000万円以下10%
1,000万円超~3,000万円以下15%50万円
3,000万円超~5,000万円以下20%200万円
5,000万円超~1億円以下30%700万円
1億円超~3億円以下40%1,700万円
3億円超50%4,700万円
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